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VANS(バンズ)の歴史、「Off The Wall」の精神を紐解く。【バンズを使った古着定番コーデも】

VANS(バンズ)のスニーカーを履いたことはございますでしょうか?

1960年代のブランド立ち上げから、世界各地のスケーター、スニーカー好きの心を惹きつけ続けているバンズ。現在でも高い人気を持ち続けています。

バンズってどんな魅力があるのでしょう?バンズの歴史、バンズの古着、バンズのスニーカーに合う古着はどのようなものなのでしょうか。

この記事では、バンズの特徴、バンズのアイテムを使ったコーデなどを紹介していきます。

バンズの歴史:「Off The Wall」というコンセプトと共に

VANS(バンズ)の歴史

VANS(バンズ)は1966年に生まれたアメリカのスニーカーブランドです。
バンズというブランド名には、「ヴァンとその仲間たち」という意味がこめられています。

バンズは、1966年3月16日、ポール、ヴァン、ドーレンが3人のパートナーと共にカリフォルニア州アナハイムにお店をオープンしたことが始まりです。

最近では色んなブランドからスニーカーのカスタムオーダーのシステムが展開されていますが、実はVANSが「カスタムオーダーの受注生産」の元祖だということははあまり知られていません。

シンプルでどんな服装にも合うデザインに加え、丈夫なアッパーとグリップ力の強いソールはスケーター達の間で話題を集めました。特に西海岸カルチャーの影響力は現在以上に強く、バンズは世界中に注目されるブランドとなりました。

カリフォルニア・ベニスビーチのサーフショップ「ゼファー」の客たちで構成されたスケート・チーム「Z-BOYS」の主要メンバーであるトニー・アルバ(Tony Alva)とステイシー・ペラルタ(Stacy Peralta)が、オーセンティックの履き口に綿入りのパッドを入れ、色とりどりのカラーコンビが施されたオーセンティックを履き始めました。

これが当時のスケーターの間で話題となり、1976年にはアレンジされたオーセンティックの仕様をベースにした「#95 エラ(Era)」というモデルが発売され、こちらもスケーター達の間で瞬く間に人気を集めました。

また、いまやバンズの顔とも言われるスケボー型のロゴである「Off The Wall」が使われ始めたのも1976年でした。

その後、1979年に発売された「VANS CLASSIC SLIP-ON」は、「すぐ履けてスケボーができるシューズ」をコンセプトに開発されたスリッポンで、南カリフォルニアのスケーターやBMXライダーから熱狂的に支持され流行アイテムになりました。

スニーカーの売れ行きが好調だったバンズは、1980年代頃にはカリフォルニアに70近い数のお店をオープンします。その後、創始者のポール・ヴァン・ドーレン氏が事業から離れ、店舗が拡大し過ぎたことなどが原因で経営状況が著しく悪化し、1984年に経営破綻となりました。

裁判所はポール・ヴァン・ドーレンが社長として戻ることを条件に、民事再生法を適用します。当時、社長に戻ったポール・ヴァン・ドーレンは全ての従業員に「これから3年間は昇給はないかもしれないが、すべてにおいてコストダウンをしなければいけない。しかし、Vansのシューズのクオリティは決して落としてはいけない」と伝えたことが、現在も名言として語り継がれています。

経営破綻より3年後の1987年にバンズは1200万ドルの負債を完済します。
その後、ブランドは世界に展開し、1994年には日本にもバンズが上陸、日本でのバンズの販売権はABC-MARTが取得しています。

2011年には10億ドルを超える売上を記録し、世界一の規模を誇るスケートカンパニーとして世界に認められ、現在は誰もが知るスニーカーブランドの代表格として老若男女問わず多くの人々に愛用されています。

VANS(バンズ)の大切なコンセプト、「Off The Wall」とは?

「Off The Wall」は直訳すると「壁から離れる」ですが、Z-BOYSでスラング会話として使われていた意味では「普通じゃない、変なやつ」と言われています。

Z-BOYSのメンバーであるトニー・アルバ(Tony Alva)がお椀のような形のプールでスケートする際に、彼にしか出来ない技である「端から空中に飛び出す技」を決めると、Z-BOYSのオーナーだったスキップ・イングロム(Skip Engblom)が「Off The Wall」
と叫んだことから、「型破りな人物」を意味する言葉として使われるようになりました。

その言葉がVANSのキャッチフレーズとして使われ始めた理由としては、トニー・アルバがVANSを履いていたことと、当時のオーダーメイド生産がスニーカーブランドとしては「型破り」だったことが挙げられます。

バンズの代表的アイテム:スニーカー・Tシャツ

バンズといえば「スケーター用スニーカー」が代表的なアイテムですが、Tシャツなどアパレルアイテムも充実しています。以下、バンズの代表的なアイテムを御紹介します。

1.Authentic(スニーカー)


Authentic(オーセンティック)はVANSのスニーカーの初期モデルで、ブランドのルーツでもある一番スタンダードなモデルです。

オーセンティックは店のオープンと同時に「#44」という名称で店頭に並んでおり、店に訪れた客は「#44」をベースに希望のサイズと色を選びオーダーします。そして、出来上がったオーダー品はその日のうちに受け渡しが行なわれました。このカスタムオーダーの受注生産がユーザーに高く評価され、バンズはその名を広めていったと言われています。

オーセンティックはバンズの定番であるワッフルソールを備え、高いグリップ力とシンプルなデザインが最大の特徴です。

50年前と変わることのないVANSのクラシックモデルを味わいたい方はオーセンティックがオススメです。シンプルなデザインは時代が移り変わっても飽きられることなく、いまでも老若男女問わず世界で愛されています。
有名人だとサッカー選手のベッカムもバンズのオーセンティックをいくつも所有しており、コーデに合わせて色を変えるなどして愛用しています。

価格相場

ビンテージ:2,000円〜
新品:5,000円~

2.OLDSKOOL(スニーカー)


OLDSKOOLは1977年にリリースされた、波を連想させるような曲線による美しいライン「ジャズ・ストライプ(jazz stripe)」が初めて施されたモデルです。

創設者の一人であるポールが、他のスニーカーブランドとの違いをつけようと考案したのが「ジャズ・ストライプ(jazz stripe)」です。バンズのスニーカーで初めてジャズラインが付いたモデルであるため、「ジャズ(jazz)」という名称で呼ばれることもありました。

近年、注目を集めるスニーカーブランド「Revenge×Storm(リベンジストーム)」が影響を受けたモデルとしても有名です。バンズのアイコンが詰まったモデルとして現在も高い人気を誇っています。

OLDSKOOLはシンプルながらもインパクトがあり、履くだけで程よくストリート感が出るのが魅力ですが、カナダの俳優であるライアン・レイノルズや、アメリカの俳優であるスティーブン・ドーフなど、芸能人にも多数愛用されています。

価格相場

ビンテージ:2,000円〜
新品:7,000円~

3.Sk8-HI(スニーカー)


Sk8-HIは、1978年に「Style 38」として発表されたモデルです。
ジャズストライプを使用したスニーカーのセカンドモデルとしても注目されました。

Sk8-HIはその名の通りスケーターのために作られたスニーカーで、素材や作りなど、至る所にスケーターのための工夫が見られます。

アッパーにはキャンバスとスエードの2つの素材が用いられ、つま先やかかとなど、スケートをする際に擦れやすい部分にはスエードを採用しています。

また、ハイカット仕様のデザインが採用された理由のひとつにスケーターの足首を保護することが挙げられます。ハイカット部分には綿を適度に詰め込み、みふくらみを持たせてある程度の衝撃が吸収できるようになっています。

モデル名の綴りが「Sk8」と表示されるのはスケートのエートの発音が数字の8に似ているためです。

Sk8-HIはスケーターのみならず、アメリカのファッションモデルのベラ・ハディッドや、ファッションデザイナーや女優などマルチで活躍するニコール・リッチーなども愛用しています。

価格相場

ビンテージ:3,000円〜
新品:7,000円~

4.Tシャツ


スニーカーブランドのイメージが強いバンズですが、バンズの商品は靴だけではなく、スケートボードに関連するアパレルアイテムも充実しています。

数あるアパレルアイテムの中でも人気なのはTシャツです。

無地Tシャツにロゴがプリントされたデザインが多く、「ストリート×カジュアル」のスタイルに溶け込むデザインで着こなしに取り入れやすく、どんなアイテムにも合わせやすいものばかりです。

もちろん、スケーターやストリートのスタイルにピッタリとハマるデザインなので、アクティブなシーンでもしっかり活躍します。
お値段も手ごろなものが多い点が人気のポイントとなっています。

価格相場

ビンテージ:1,700円〜
新品:3,000円~

バンズ Tシャツ

関連記事⇒「ビッグロゴ」とは?90年代の良い感じの「ダサコーデ」が今熱くありつづける【古着】

バンズのアイテムを使った古着コーデを御紹介

バンズのコーデは、「VANS」や「Off The Wall」などのビッグロゴのTシャツのコーデ、「Authentic」「OLDSKOOL」「Sk8-Hi」などスニーカーの定番を古着と合わせるコーデが中心になってきます。

この記事ではVANSを使った定番コーデから上級者コーデまで紹介します。
以下、バンズのアイテムをうまく使った古着コーデ例を御紹介いたします。

コーデ例1.NBAのジャージと短パンにバンズのOLDSKOOLがマッチ、西海岸の開放感を表現したコーデ

当店スタッフのコーディネートです。

バンズを世界的ブランドに押し上げた西海岸のカルチャーは、まさにバンズの原点とも言えるでしょう。そんな西海岸の雰囲気を感じるこのコーデのポイントはコーデ全体の色合わせです。

全身の色使いを青系と白系で押さえつつ、トップスの赤いロゴがアクセントになっています。ハーフパンツを合わせることによってダボっとしたルーズなシルエットに爽やかさがプラスされています。

コーデ例2.ソールが厚めのバンズのスニーカーにディッキーズのパンツをゆったりと合わせ、リアルスケーター感を演出


当店スタッフのコーディネートです。

スケーターファッションはスケボーを行うことを意識しているので、ゆるめのファッションスタイルが基本です。少し大きめのトップスをゆるめにタックインすることによってコーデがだぼつかずすっきりして見せます。

厚めのソールとボトムスの色、バンズのアッパーとトップスの色をそれぞれ合わせることによって色味が散らからず落ち着いた雰囲気を醸し出しています。

コーデ例3.オフホワイトのチノパンにベージュのOLDSKOOLを合わせて今風で上品な印象に


出典:WEAR.jp

トップスとボトムス共にオーバーサイズでゆるりとしたスタイル。上下共にオーバーサイズのものを着用するときは丈感が重要になってきます。

ボトムスは長すぎず短すぎずのクルー丈を選ぶのがトレンドの着こなしです。全体的に上品な着こなしの中にあえてバンズのOLDSKOOLを持ってくることによって程よいこなれ感が演出できます。

コーデ例4.朱寄りの独特な赤の発色のAuthenticがオーソドックスなコーデのポイントになって個性を表現


出典:WEAR.jp

ゆるい変形トップスにシルエットが綺麗なデニム、一見オーソドックスなカジュアルスタイルですが、赤のオーセンティックがこのコーデの隠し味となっています。

パンプスやサンダルなどではなくあえて赤色のオーセンティックを合わせることによって適度なスポーティさとボーイッシュ感がプラスされ、誰にでも親しみやすいスタイルになっています。

コーデ例5.バンズの象徴「Off The Wall」のビッグロゴTシャツが、スケーターの存在感を引き立たせる


出典:WEAR.jp

まさに王道のスケータースタイルといっても過言ではないこのコーデ。少し大きめのデニムは、一見するとルーズな着こなしになってしまいそうですが、キャップとTシャツの色合いを合わせることによってすっきりとした統一感を出しています。

靴や小物も黒で統一することによって、Tシャツのロゴの赤色がアクセントになっています。

まとめ:バンズの魅力はその「変わらなさ」。安心して持てる定番を入手して古着に合わせよう

誰もが知っているスニーカーの王道ブランドであるバンズ。
そのデザインは昔から変わることなく、たくさんの人に愛され続けていますが、変わらないデザインだからこそ、流行り廃りなくどんなコーデにもこなれ感をプラスしてくれます。

バンズの魅力はカラーバリエーションの豊富さも挙げられます。
また、バンズは様々なアーティストとコラボモデルを発売しているため、1足とはいわずにコーデに合わせて複数足持っていてもいいかしれませんね。

当店RUSHOUTでは、バンズのTシャツ、バンズのスニーカーに合う古着のアイテムを豊富に取り揃えています。

アメリカ古着を取りそろえるRUSHOUTは、ビンテージ古着を含め、全てスタッフがアメリカ現地で厳選して買い付けた商品ばかり。
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