古着コラム
スターター ジャケット 90sの魅力|NFL・NBA古着の年代と選び方

90sのスポーツ古着が高騰し、その中心にいるのがSTARTER(スターター)。
とはいえ「いつのブランドなのか」「タグで年代は分かるのか」と迷う方は多いはずです。
先に結論をお伝えすると、STARTERは1971年創業のライセンス系スポーツウェアの老舗で、90年代がその全盛期。
年代は一つの記号だけで断定せず、素材・タグ・原産国・縫製を総合して見るのが正解です。
そこで今回は、アメリカ古着を25年以上扱う古着屋『RushOut』が、STARTERの歴史と90sジャケットの魅力、失敗しない選び方をご紹介します。
目次
スターター ジャケット 90sとは?90年代スポーツ古着の王様
STARTER(スターター)は1971年、米コネチカット州ニューヘブンでデイビッド・ベッカーマンが設立したブランドです。
もとは高校スポーツチーム向けのユニフォームメーカーでした。
つまり「90年代に生まれたブランド」ではありません。創業は1971年、90年代はあくまで全盛期です。
ここは誤解されやすいので最初に押さえておきましょう。
1976年にMLB、続いてNBA・NHL、1983年にNFLと公式ライセンス契約を結び、80年代半ばには4大リーグに加えNCAA経由で全米150大学ともライセンスを持つ規模に成長しました。
90sに爆発した理由:ブレイクアウェイジャケットとリーグ公認
転機は1986年発表の「ブレイクアウェイジャケット」。
NFLコーチが着るパーカーを模したプルオーバー型で、10代のファッションの定番になりました。
1989年に売上5,890万ドルだったものが1990年には1億2,460万ドル、1991年には年商2億ドル規模へと急拡大。
90年代初頭のピーク時には純売上3.56億ドルに達し、1993年4月にはNYSEに上場しています。
『星の王子ニューヨークへ行く』などの映画やウィル・スミスら著名人の着用で、90年代の文化的アイコンになりました。
人気の過熱でジャケット強奪事件が社会問題化したと報じられるほどです。
なぜ倒産したのに今また人気?1999年破産からIconixまでの流れ
全盛の裏で衰退の引き金となったのが、1994年のMLBストライキ(ポストシーズン中止)と続くNHLロックアウトです。
リーグ品を主力にしていたブランドには痛手でした。
倉庫火災やハリケーン被害、輸送トラブルなど経営上の不運も重なり、1999年4月にChapter 11(連邦破産法11条)を申請。
負債総額は1.2億ドルを超えました。
破産=消滅ではない:ナイキ買収からIconixへ
ここでよくある誤解が「破産=ブランド消滅」。
実際のChapter 11は清算ではなく再建型の申請で、商標と事業は買い手を変えながら存続しました。
1999年にOfficial Starterが名を取得し、2004年8月にナイキが約4,300万ドルで買収。
2007年11月にはナイキがIconix Brand Groupへ6,000万ドルで売却しています。
「ナイキが今もSTARTERを持っている」というのも誤解で、ナイキは2004〜2007年の一時的な所有者。
現在の商標保有はIconix Brand Group、アパレルはG-III Apparel Groupがライセンス生産しています。
つまり90sの当時物と現行品は別物として存在します。
だからこそヴィンテージの当時物に価値が集まり、いま高騰しているわけです。
STARTERのタグ・年代の見分け方|断定できる所とできない所
STARTERのタグはリーグと年代でかなり細分化されています。
NFL向けの上位ラインは「PRO LINE by STARTER」、MLB向けは「Diamond Collection」「Authentic」「Genuine Merchandise」、NHL向けは「Center Ice」、NBA向けは「NBA by STARTER」など、リーグごとに専用タグが存在した時期があります。
1996年アトランタ五輪の「OLYMPIC GAMES COLLECTION BY STARTER」タグ(聖火デザイン)のような特別なものも見つかります。
ただし、ここで正直にお伝えします。タグの意匠変遷の個別の切替年は、信頼できる一次情報での裏取りができていません。
年代を一つの記号だけで言い切る書き方は、私たちは避けます。
実物を前にしたときのチェック順
まずはシルエットと素材感。
90sの当時物は中綿入りでハリのあるナイロン地が多く、近年の復刻は生地が薄く軽量な傾向があります。
次にネックの本体タグ。
リーグ名+「by STARTER」表記か、STARTERロゴ単体か、書体や大文字/小文字の組み合わせを確認します。
チームロゴの付け方も見ましょう。
本格ライセンス品はタックルツイル(刺繍布を縫い付け)や刺繍・昇華プリントが主体。
裏面にステッチ跡がない安っぽい熱転写ロゴは要注意です。
原産国は90年代に韓国製・米国製が多く、2000年代以降は中国・インドネシア・ベトナムへ移る傾向があります(あくまで傾向で、これ単体で断定はしません)。
最終的にはタグ・素材・原産国・縫製を総合して判断します。
®マークだけで年代を決めないでください
「タグにReg.マークがあれば古い/新しい」と単純化する解説を見かけますが、STARTERのタグ変遷はリーバイスの赤タブのように広く確立した年代表がありません。
毎日多くの個体を検品する立場から言えば、®の有無・位置は年代の目安にはなり得ても、決め手にはなりません。
複数要素の合わせ技で判断するのが安全です。
素材で選ぶ:ナイロンジャケットとサテンスタジャンの違い
STARTERは年代・リーグ・シリーズによって素材を使い分けていました。
大きく分けると、中綿入りのナイロン(プルオーバー・アノラック地)と、スタジャン地のサテンです。
ナイロンのプルオーバー型は、原型が「ブレイクアウェイジャケット」=コーチパーカー風のハーフジップ。
フードの有無やジップの長さで表情が変わります。
サテンのアワードジャケット(スタジャン)は光沢があり、チームロゴをタックルツイルで大きく配したものが多い。
同じチームでも素材が違えば印象がまったく変わります。
秋口はナイロンのプルオーバー、真冬は中綿とサテンを重ねる
10月ごろの気温なら、中綿控えめのナイロンプルオーバーが1枚で決まります。
ハリのあるナイロンは体のラインを拾わず、ビッグシルエットが映えます。
冷え込む時期は中綿入りのアノラックや、インナーにパーカーを重ねられるサテンのアワードジャケットが活躍します。
90sらしいボリュームは防寒とも相性が良いです。
1点物のSTARTER古着を失敗せず選ぶコツ(実寸が命)

古着は個体差が大きく、生地の縮み・褪色・ロゴの刺繍状態が一点ごとに違います。
同じチーム・同じ年代でも、刺繍の位置や色味が個体で異なるのが1点物の特性です。
さらにSTARTERは現行ブランドとサイズ表記の感覚が違う点に注意。
90年代当時から「ビッグサイズ」を売りにしたビッグシルエットが主流のため、現行のS/M/Lの感覚で選ぶとかなりオーバーサイズになりがちです。
だからこそ、当店では着丈・身幅・袖丈の実寸を必ず表記しています。
ネックのタグ表記ではなく実寸で選ぶ。
これがSTARTER選びの最大のコツです。
店頭でよく聞かれる質問と、写真の見るべきポイント
「これは本物ですか?」は実際によく聞かれます。
1点物ゆえ再入荷が無いので、迷ったら素材・タグ・縫製の合わせ技で見る、とお答えしています。
オンラインで選ぶときは、複数アングルの写真でロゴの刺繍状態・襟や袖口のスレ・中綿のヘタりを確認してください。
ナイロン地は経年で表面がテカりやすい素材なので、その点も写真でチェックすると安心です。
サイト内検索では「プルオーバー」「ハーフジップ」「アノラック」「ブルゾン」「アワードジャケット」「カレッジロゴ」「ビッグサイズ」といった語が使えます。
STARTER古着を探すときの型・素材ごとの要点をまとめました。
| アイテム | 選び方のポイント | 商品を探す |
|---|---|---|
| NFL ナイロンプルオーバー | PRO LINE表記と中綿のハリを確認。秋口の主役 | ナイロンジャケットの古着一覧 |
| NBA ナイロンジャケット | NBA by STARTERタグと刺繍ロゴをチェック | スターターの古着一覧 |
| サテン アワードジャケット | 光沢とタックルツイルの縫い付けを見る | - |
| アノラック(中綿) | 真冬向け。裾のドローコードと防寒性を確認 | ナイロンジャケットの古着一覧 |
| カレッジ系プルオーバー | NCAAロゴの個体差と実寸を優先 | - |
※商品はすべて一点物のため、すでに売り切れになっている場合があります。
STARTER古着を買う前に、この5点を実物か写真で確認してください。
- 着丈・身幅・袖丈の実寸をS/M/L表記より優先して見る
- ネックのタグがリーグ別表記か(PRO LINE / NBA by STARTER 等)
- ロゴがタックルツイル・刺繍・昇華かで縫製を確認する
- ナイロン地のテカりや中綿のヘタり、褪色を写真で確認する
- ®や原産国だけで年代を断定せず複数要素を総合する
STARTERは1点物なので再入荷がありません。
気になった個体は実寸で判断し、迷ったら早めに動くのが後悔しないコツです。
よくある質問
Q. 現行のSTARTERと90sの当時物は何が違いますか?
A. 現行品はIconixが商標を持ちG-IIIがライセンス生産する別ラインで、生地が薄く軽量な傾向があります。90sの当時物は中綿入りでハリのあるナイロンが多く、シルエットも大ぶりです。素材感とタグ表記で見分けます。
Q. STARTERは今も存在するブランドですか?
A. はい、存在します。1999年のChapter 11は清算ではなく再建型の申請で、商標は買い手を変えて存続しました。現在はIconix Brand Group傘下で新作も展開されています。
Q. サイズはいつも通りのS/M/Lで選べますか?
A. おすすめしません。STARTERは90年代当時からビッグシルエットが主流で、現行の感覚で選ぶとオーバーサイズになりがちです。着丈・身幅・袖丈の実寸を必ず確認してください。
まとめ
STARTERは1971年創業の老舗で、90年代はその全盛期。
NFL・NBAをはじめとするリーグ公認品が文化的アイコンになった、まさにスポーツ古着の王様です。
1999年の破産からナイキ、そしてIconixへと渡った歴史を知ると、なぜ当時物のヴィンテージにいま価値が集まるのかが見えてきます。
タグや素材は複数要素で総合的に、そしてサイズは実寸で。
これが失敗しない選び方です。
古着屋『RushOut』では、STARTERをはじめ約3万点の一点物アメリカ古着を実寸表記でご紹介しています。
新着商品は定休日を除く毎日、19時ごろに掲載しています。
ぜひぜひホームページをチェックしてみてくださいね!
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